現在、日本中を震撼させている殺人蟻「ヒアリ」。

今年になって日本各地の港で続々と発見され、ニュースになっています。

始まりは、平成２９年５月下旬に兵庫県尼崎市にある港で、中国から出向した貨物船内コンテナから積み荷を取り出す際にアリのコロニーが発見されました。その後専門業者へ確認をとってヒアリであることを確認されました。

 

《ヒアリの特徴》

 

ヒアリ（火蟻）、別名アカヒアリ。赤茶色の小型、腹部は黒っぽい赤色の蟻。体調は２．５～６ミリ。毒針で刺されるとアレルギー反応によって死に至ることもある毒性は非常に強いです。土でアリ塚を作って住むこともヒアリの特徴です。

ヒアリのコロニー（巣）には女王アリが１匹、複数の女王がコロニーに存在する多女王制の２種類があります。ヒアリの女王は1日に約１００個の卵を産むので、複数の嬢王が存在する多女王制コロニーでは１日数百万匹増えていることになりますね。　恐ろしい・・・。

 

ヒアリの恐ろしさは毒針だけではなく、集団行動による攻撃です。

攻撃性が強いアリのため、巣を刺激したりすると集団で噛みついたり毒針を指すなどの攻撃をしてきます。ネズミ、爬虫類、小さな動物なら集団で殺してしまえるのです。

 

元々の生息地は南米中部だったのですが、貿易の拡大と毎年の気温上昇も重なって現在ではオーストラリアや中国、台湾にも外来生物として侵入、定着しています。

よって、日本でも定着する可能性もあり、定着してしまうと根絶することは大変困難です。

 

《ヒアリの天敵はゾンビバエ》

ヒアリには「ゾンビバエ」と呼ばれるノミバエの一種が天敵になります。

ゾンビバエは腹部に曲がったトゲのようなもので、ヒアリの体に突き刺し、一瞬で卵を産み付けます。そして体内で孵化して幼虫になり、ヒアリの体液を吸って成長し、最後は脳を食べてしまうそうです。脳を食べられたヒアリは動き続けるらしく、これが「ゾンビバエ」の由来になっているそうです。恐ろしい。。

「ゾンビバエ」の名前からして気持ち悪いですが、成長過程も本当に気持ち悪いですね。。。

このゾンビバエはアマゾンなどの暑い地域にしか生息していません。

 

《刺された場合》

ヒアリに刺された場合の症状は、人によって大きく異なります。

毒針で刺されるとや火傷したような激しい痛みがあります。毒性が強いので、痛みやかゆみ、発熱、またはじんましんなどの症状が出て、アレルギー反応によっては死に至ることもあります。

刺された場合２０～３０分程度体調の変化がないか注意しながら安静に過ごし、容体が急変したらすぐに病院へ行って治療を受けて下さい。

ヒアリの毒は体内で抗体ができます。その後、再びヒアリに刺されると抗体が過剰反応してアナフィラキシーショックを起こします。また、ハチの毒と共通成分があるため、ハチ毒アレルギーを持つ人は特に注意しましょう。

 

《環境省での情報》

環境省ＨＰでもヒアリの国内初確認についての情報が記載されています。

詳しく知りたい方は→こちらをご覧ください。

 

《まとめ》

ヒアリは毒性が強く、とても危険なアリです。

パッと見た目ではヒアリかどうかが分からないこともあると思うので、ヒアリらしきアリを発見した際は直接素手で触ったりせず、お住まいの地方自治体へ連絡しましょう。